2001年11月  SS小売粗利が過去最低の水準に



 SS小売粗利が過去最低の水準に
 
    原油価格が急落したことを受けて元売の仕切り動向が注目されているが、民族系元売を中心に、10、11月と2ヵ月連続して実質仕切りを据え置く方針を固めた。小売価格は原油安を受けて激戦地を中心に値下がり傾向にあり、仕切価格が据え置かれた場合の小売りの粗利は、過去最低水準を大幅に下回る状況が出現する。一方、業転市場の指標価格に対して東京工業品取引所の石油製品先物の最期近物の割安感が過去、最大に開いており、大手燃料商やホームセンター向けの灯油卸価格に廉価が出やすい環境が強まっており、今後の給油所経営に暗雲が覆い被さってきた。  原油価格は?19ドル台、キロリットル1万5千円弱の水準に落ち込んでいる。出光など20日締め元売ではキロリットル3200円強、日石三菱など25日締め元売ではキロリットル3300円強の原油コストの低下となるが、11月仕切りについては「今年2月以降の原油コスト上昇の取り残しがキロリットル2千円程度発生している」ことを理由に、仕切り据え置き方針が示された。  原油コストの変動と元売仕切りの状況は、別表のとおり9月の原油CIF(10月仕切りに相当)が2月比でリットル1.2円上昇しているのに対して、平均的な仕切価格は0.4円下落しており、差し引き1.6円前後の「取り残しが面の状態で発生している」こととなる。9月現在で小売価格は2月比で3円値下がりしており、その結果、小売粗利の圧縮は元売よりも大きな2.6円に達した。  ガソリン価格に対してさらに劣勢に陥っているのがインタンク物で、大口軽油の場合の精製元売と販売を合わせた総粗利は、すでに8月前後から過去最低水準にある。「元売の意向を体しやすくなってきた」とされる業転指標と先物市場との乖離も大きくなっており、「市場価格に連動する大口の卸価格が、指標軸を見失っている」状況も生じている。買い手は割安な先物連動を、売り手は割高な業転連動を狙っており、需給判断が大修正されてきた灯油は、シーズンを迎える大手燃料商やホームセンター向け卸価格に廉価が出やすい環境が強まっている。


ガソリン粗利などの推移
国内CIF 小売価格 仕切価格 精製元売粗利 小売粗利
2000年1月 16.8 98 85.0 15.1 13.0
4月 18.2 99 85.0 12.9 14.0
9月 19.6 102 89.5 15.9 12.5
12月 22.2 105 91.8 16.0 13.2
2001年1月 18.6 105 92.0 16.0 13.0
2月 18.4 105 91.2 18.8 13.8
3月 19.4 105 90.5 18.3 14.5
4月 20.2 104 90.3 17.1 13.7
5月 20.2 103 89.7 15.7 13.3
6月 21.0 103 89.9 15.9 13.1
7月 21.6 102 90.3 15.5 11.7
8月 20.2 102 90.5 15.1 11.5
9月 19.6 102 90.4 16.4 11.6
10月 19.3 102 90.1 16.7 11.9
11月 -- 101 90.1 17.0 10.9
2001年2月比 0.7 -4.0 -1.1 -1.8 -2.9
2001年11月仕切価格は元売の唱え値で暫定値。他は機関公表値。