2002年02月  民族2極が苦戦・精製稼働率



 民族2極が苦戦・精製稼働率
 
    精製元売間の製油所稼働率の格差が鮮明になってきた。需給調整による原油処理量の削減が長期化する中で、販売量の多寡が稼働率を左右する事態となっている。特に採算重視姿勢をとっている民族系の大手元売の稼働率低迷が目立っている。価格競争力の原点とされる製油所の稼働率が低迷するグループ・社にとっては、いま一歩踏み込んだ精製能力の削減、または販売政策の見直しが大きなテーマとなる。
 長く国内精製のトップランナーと目されてきたエクソンモービルグループは2001年の稼働率などの実績数値を公表していないが、2000年に製油所稼働率が83%に達し、キグナスの好調などを背景に2001年販売も業界平均並みを確保した模様。
 これを上回る高稼働率を確保しているのがジャパンエナジーと昭和シェルのJISグループ。両社計で日量15万バレルの原油処理能力を削減し、平均を2%程度上回る好調な販売による効果が反映されてきた。特に昭和シェルグループは通年で90%を大きく超える稼働率を確保した模様で、ジャパンエナジーの稼働率の伸長も特に下期に顕著となっている。
 反対に民族系大手2極は苦戦が続いている。原油の乱高下による採算の悪化を需給調整で対応しようとしたが、結果的に「2極がスイングプロデューサー=需給調整弁機能となった」結果となっている。

原油処理・稼働率の推移
(単位:千バーレル/日)
日石三菱 上期 下期 年度平均
精製能力 2001年度 1227.0 1227.0 1227.0
2000年度 1348.0 1348.0 1348.0
原油処理量 2001年度 926.0 1008.1 966.9
2000年度 963.4 1103.9 1025.7
製油所稼働率 2001年度 75.5% 82.2% 78.8%
2000年度 71.5% 81.9% 76.1%
出光興産 上期 下期 年度平均
精製能力 2001年度 820.0 820.0 820.0
2000年度 820.0 820.0 820.0
原油処理量 2001年度 609.7 623.4 616.5
2000年度 630.7 664.1 647.3
製油所稼働率 2001年度 74.4% 76.0% 75.2%
2000年度 76.9% 81.0% 78.9%
ジャパンエナジー 上期 下期 年度平均
精製能力 2001年度 621.9 572.2 597.1
2000年度 672.2 672.2 672.2
原油処理量 2001年度 438.6 476.9 457.7
2000年度 449.9 520.5 485.1
製油所稼働率 2001年度 70.5% 83.4% 76.7%
2000年度 66.9% 77.4% 72.2%
昭和シェル石油 上期 ※下期 ※年平均
精製能力 2001年 540.0 515.0 531.5
2000年 565.0 565.0 565.0
原油処理量 2001年 515.8 468.7 499.9
2000年 504.8 497.2 501.0
製油所稼働率 2001年 95.5% 91.0% 94.1%
2000年 89.4% 88.0% 88.7%
九州石油 上期 ※下期 ※年度平均
精製能力 2001年度 155.0 155.0 155.0
2000年度 155.0 155.0 155.0
原油処理量 2001年度 124.6 125.5 124.9
2000年度 116.6 134.1 125.3
製油所稼働率 2001年度 80.4% 81.0% 80.6%
2000年度 75.3% 86.5% 80.9%

【注】2001年度下期は計画を含む。※は途中経過での集計