2003年01月  着実に浸透する「S-50軽油」



 着実に浸透する「S-50軽油」
 
    硫黄分濃度を従来の500ppmから10分の1の50ppmに低減した「S-50軽油」は、精製各社が国の規制に先駆けて2002年9月から供給を開始しているが、2002年12月末時点で、全国の供給量の23%が「S-50軽油」になっていることが石油協会の試買分析調査で明らかになった。この低硫黄軽油は大都市圏を中心に先行販売されていたが、2003年4月からは全国的に供給する計画で、石油業界の環境対応は着実に進んでいることが証明された格好だ。
ディーゼル車排出ガスの中で健康への影響が指摘される窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)は、燃料である軽油中の硫黄分の低減と自動車側のディーゼル微粒子除去装置(DPF)装着などの対策により、大幅に低減できるとされている。このため国の中央環境審議会は、2004年末までに現行上限規格の500ppmを50ppmに引き上げる方針を決定した。
石油連盟加盟の精製各社では、健康被害の影響度が高い東京都の要請などを受けて、2002年9月から都内の一部の給油所で低硫黄軽油の先行販売を開始、03年4月からは全国的に供給する方針を決め、精製装置の対応を急いできた。石油業界が健康への影響を重視して、法律施行を待たずに大幅に前倒しして新基準の軽油を供給し始めたことになる。(写真は「S-50軽油」の取り扱いを表示する東京都内の給油所)