2003年03月  イラク戦争で変動する原油価格



 イラク戦争で変動する原油価格
 
    イラク開戦をにらんで国際原油市場は2002年11月以降、上昇の一途をたどった。日本の原油価格の指標であるドバイ原油とオマーン原油の平均価格は、11月が23.37ドル/バレルだったが、2003年2月には30.20ドルとなった。1バレルは159リットルだから、月毎の為替(TTS)で換算すると、リットル18.0円から22.9円へと4.9円上昇したことになる。
ところが、イラク開戦が日本時間の年3月20日午前10時15分以降に決まったことを受け、国際原油市場は早期開戦、短期決着を織り込んで急落を始めた。30ドル/バレル以上、2万2,000円/キロリットル以上で推移していた原油国内指標価格が、15日頃に30ドル割れとなり、18日には26ドル台にまで下落した。
 20日午前11時30分過ぎ(日本時間)、米英軍によるイラクへの武力行使が始まってからも、原油価格は続落の一途をたどった。世界の原油相場をリードする米国WTI原油は20日に28ドル/バレル台にまで落ち込んだ。約1週間で37ドル台から9.2ドル、24%下落したことになる。これにつられて欧州指標のブレント、アジア指標のドバイおよびオマーン原油も値下がりが続いている。国内指標であるドバイは20日に昨年12月中旬以来の25ドル割れとなる24.82ドル、オマーンは25.03ドルに下落した。
さらにドバイは21日に23ドル/バレル台にまで低下、9営業日での下落幅は7.15ドル/バレル、23%に達した。米国指標のWTI原油は29%下がって26ドル台、欧州指標のブレント原油は28%下がって24ドル台となっており、「欧米油種と比較して中東産原油への依存度が高い分、アジア指標のドバイは下げ渋っているが、(戦局によっては)まだ下げ余地がある」と見られている。一方で為替は円安局面にあり、円建てでの下げ幅を圧縮している。