2003年10月  続発する危険物施設関連事故で保安管理再徹底の必要性高まる



 続発する危険物施設関連事故で保安管理再徹底の必要性高まる
 
    危険物施設などが関係する事件や事故が先月に各地で相次いで発生し、社会の目が厳しさを増している。名古屋市内で9月16日発生した「ビル立てこもり爆発事件」ではガソリンが凶器として利用され、9月25日には北海道釧路沖を震源とする大地震が発生し、これに起因する出光・北海道製油所での2度にわたる出火事故が起き、また9月8日にはブリヂストン栃木工場で火災が発生、マスコミが一斉に爆発や火災の様子を報道するなど、一部では人災を問うトーンが強まった。これらの事件・事故に対し、保安管理の再徹底を石油業界に求める動きも広がっているが、同時に灯油シーズン本番も迫っており、改めてスタッフ教育と安全確保の手順などを確認しておく必要がある。
 ほぼ全量が給油所経由で販売されているガソリン。セルフ給油所が増えたとはいえ、ユーザーが直接ガソリンそのものを見て揮発性の高さを認識するような機会は少なく、小分け販売を利用するユーザーでさえその危険性を自覚していないことが多い。ビル立てこもり爆発事件では、ガソリン144リットルを18リットルポリ容器8缶に分けて購入したと見られる容疑者に対し、ガソリンを販売したとされる給油所が消防法違反を疑われるなど、給油所での小分け販売行為に社会的注目が集まっている。
 給油所スタッフのアルバイト・パート化シフトによって保安教育が行き届きにくくなっている中で、ガソリンの小分け販売が、不慣れなスタッフと危険物知識に乏しい利用者との間で行われていたり、「長い付き合いなので、ポリ缶で買いに来られても断りにくいケースもある」との声も一部に聞かれるなど、サービスが仇となる潜在的危険があることは否めない。
 また、灯油とガソリンのコンタミ事故が毎年のように発生し社会的に大きく取り上げられる場面も続いている。こうしたケースは販売業者側の責任や注意義務がより厳しく問われることになる。社会的信頼を取り戻し、地域に根差した便利かつ安全な拠点を目指すうえで、保安管理を徹底する姿勢が強く求められている。【写真は灯油とガソリンを入れ間違えたストーブが炎上している様子】