2004年03月  燃料電池自動車「2030年までに1,500万台普及」へ



 燃料電池自動車「2030年までに1,500万台普及」へ
 
    経済産業省の燃料電池実用化戦略研究会は3月11日の第12回会合で、2030年までの燃料電池自動車普及目標を決めた。これまでの燃料電池自動車の普及シナリオでは、2010年までの導入期に5万台、普及期の20年までに500万台としてきた。
  今回、その後、本格化すると見られる水素エネルギー社会を想定して30年までに1,500万台の普及目標を定めた。この普及に伴う水素ステーションの数も、10年までに500ヵ所、20年までに3,500ヵ所、30年までには8,500ヵ所が必要と想定した。燃料電池を活用する自動車としては初期段階では公用車やバスなどが先行し、10年ごろからは小型貨物車、業務用乗用車が普及し始め、一般乗用車への普及は20年ごろから始まると想定した。
  水素ステーションなどのインフラは、初期段階では大都市圏や工業地域などでの導入が進むと想定。工場などで生産された副生水素をローリーで輸送し専用または給油所に併設した施設で供給するもの。
  10年から20年の普及期では全国の主要都市とその周辺でインフラ整備が進むと予想している。供給方法は副生水素をパイプラインで引き込む形で供給するほか、効率的な水素貯蔵技術が確立されれば、ローリー輸送によるオフサイト型水素ステーションが主流となる可能性もあると想定している。
 20年から30年の本格普及期では、インフラは全国に拡大すると見ている。そのころにはオンサイト(自動車の中で水素を製造)型自動車向けの化石燃料改質に加えて、再生可能エネルギーによる電気を用いた水電解による水素製造などの方法が実現化する可能性を示したほか、効率的な水素貯蔵材料が実用化された場合は、水素ステーションへの効率的な水素輸送が実現すると見ている。
  今後、政府はこうした目標の実現に向けて水素ステーションの実証試験の拡大や導入支援を推進するほか、規制や制度面での整備、水素の製造、輸送、貯蔵などに関する技術開発の推進などを進める方針だ。