2004年05月  原油価格が暴騰



 原油価格が暴騰
 
    原油価格の暴騰が続いている。5月中旬に米国指標のWTI原油が1983年4月の上場以来の最高値を更新する41.38ドル/バレルの終値を付け、国内指標原油も35.83ドル/バレルと湾岸危機時の高値を更新し、さらに為替の円安が加わって、円建てでは1ヵ月間で4.4円/リットル、1週間で1.8円もの大幅高を記録するなど、原油価格が急騰している。
 原油は国際的に米国ドル建て、バレル(約159リットル)単位で取引されるが、米国指標のWTI原油は2004年初の34ドル/バレルから史上最高値の41ドルへ、欧州指標のブレント原油は31ドルから39ドルへ、そして日本指標のドバイ・オマーン原油も29ドルから36ドルへ、それぞれドル建てで20~26%値上がりした。
 日本の原油価格の円建て価格は、この間の円安(TTSレート/1月=107.43円、5/25現在=113.79円)が加わって値上がり幅が大きくなり、6円/リットル前後の値上がりを示している。
  こうした短期間での原油の大幅な値上がりは、1973~74年の第1次石油危機、78~80年の第2次石油危機、そして90年の湾岸危機に匹敵するもの。
 そして国内では、石油製品を精製する製油所の多くで、安全操業のための定期修理がピークを迎えている。このことで需給が締まり、自由市場でのガソリン卸価格が原油以上に高騰している。東京工業品取引所に上場されているガソリン先物の2004年初からの値上がり幅は実に50%、14円/リットル以上に達して納会を迎えた。
 今回の原油急騰は、イラク問題とパレスチナ問題の混迷による中東地域のリスク拡大が主要な要因であるとされている。中東地域は世界の原油の主要生産地だが、現在のところ、わが国への原油の供給は順調に行われている。しかも約170日分の石油備蓄が国内に貯えられているので、供給不安は全くないといえる。