2004年08月  「環境税」創設に産業界反発



 「環境税」創設に産業界反発
 
    環境省は8月25日に発表した同省の2005年度税制改正要望で、正式に環境税創設を要望した。ただし、新税の仕組みや税率など具体的内容には全く触れていない。
  同省は05年1月に始まる国会での法案審議を目指して、今後、関係方面と調整した上で具体案を示すと見られるが、経団連をはじめ産業界から強い反発があり調整は難航しそうだ。これまで同省の審議会で示された環境税案は、主に石油製品への新規課税が前提となっているだけに石油業界に大きな影響を及ぼすとみられ、政界、業界を巻き込んだ激しい議論が予想される。
  同省の05年度税制改正要望では、第1項目に「地球温暖化対策を推進するため、環境税(仮称)の創設等、必要な税制上の措置を講ずること」と記載した。04年度の要望では、検討事項の項目に「温暖化対策税の具体的な制度のあり方を引き続き検討」と表現していたもので、今回が初の正式要望となった。
  環境大臣の諮問機関である中央環境審議会は、環境税創設を求める提言をまとめ、これを受けて同省が税制改正要望に盛り込んだもの。しかし、その審議会でも産業界の委員らから異論が出ており、経済産業省の産業構造審議会環境部会などもこの新税創設に強い疑問を投げかけている。
  また、自民党は8月25日に開いた環境部会(河野太郎部会長)や環境基本問題調査会(自見庄三郎会長)などの環境関係合同会議で、環境省から2005年度予算概算要求や税制改正要望事項をヒアリングしたが、環境省が、「温暖化対策を推進するため、環境税の創設など、必要な税制上の措置を講ずること」と環境税導入の考えを正式表明したことに対し、出席議員からは、「反対」、「時期尚早」などの意見が相次いだ。これを受けて河野部会長は、「11月に最終的な取りまとめを行う。税の問題はこれからも自見会長のもとで議論する」と述べた。
 さらに、環境税導入のあり方などを検討している環境省の中央環境審議会・施策総合企画小委員会は8月27日に開いた第11回会合(写真)で、「温暖化対策税制とこれに関連する施策に関する中間とりまとめ」を行い、2004年末が期限となる地球温暖化対策推進大綱の評価・見直しに備えて、今後、(1)課税対象、(2)課税段階・納税義務者、(3)税率水準、(4)国際競争力への影響なども踏まえた税の軽減方策、(5)既存エネルギー関係諸税との関係、に焦点を絞って議論を深めていく方針を確認した。