2005年02月  「京都議定書」ついに発効



 「京都議定書」ついに発効
 
    2005年2月16日に京都議定書が発効された。日本をはじめEU、ロシアなど先進各国に温室効果ガスの削減約束の達成義務が発生したことを受け、わが国政府はこれまで「地球温暖化対策の推進に関する法律」に基づいて省エネ政策などを進める一方、産業界などは自主行動計画としてCO2削減の取り組みを進めてきたが、議定書発効によって一層の削減努力を求められることになる。今後、産業・民生・運輸の各分野でCO2の発生源とされる化石燃料の削減が進むことで、石油産業にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
 1997年に京都で開かれた地球温暖化防止京都会議(COP3)で、先進国にCO2などの温室効果ガス削減を義務付ける京都議定書(国際約束)が採択され、04年11月にロシアが批准したことから議定書が発効することになった。日本は02年に批准しており、90年比マイナス6%の温室効果ガス削減の目標達成が義務付けられた。
 ただ、世界最大のCO2排出国であるアメリカがこの議定書から離脱し、排出量世界2位に踊り出た中国には義務付けがないことから、同議定書の位置付けそのものに対する疑問も多い。また、これから活発化するエネルギーシフトなどにおいてはコスト増が伴うことから、批准国は国際競争力の点でも負荷が増すことになり、「あえて国際競争に足枷をはめていいのか」という不満も多い。
  わが国は議定書に批准した02年に地球温暖化対策推進大綱を定め、国内の排出削減対策を実施してきたが、03年度の温室効果ガスの排出量は逆に90年比8%増加しており、目標達成するためにはさらにハードルが高くなっているのが実情。
 このため 05年5月までにはあらためて議定書目標達成計画を策定し、削減対策を強化する方針だ。具体的には産業部門の目標の深堀りや運輸部門の省エネ義務化、民生部門では小売店や電力・ガス会社などによる需要家の省エネ促進などが目標になるとみられ、風力、太陽光、バイオマスなどの新エネ導入支援などの政策もさらに本格化する見通しだ。
 CO2削減のより一層の強化は、石油産業に対して大きな影響を及ぼす可能性がある。石油販売業界への影響も必至で、今後の目標達成計画のあり方や環境省がこだわる環境税導入構想など、これまで以上に注視していく必要がありそうだ。


2月16日に開催された京都議定書発効記念行事の様子