2005年10月  公取委が元売に出した「宿題」



 公取委が元売に出した「宿題」
 
    公正取引委員会が2004年9月に公表した「ガソリン流通実態調査」のあと、元売各社が「調査」で指摘された系列業者に対する仕切価格の明示や価格差にどのような対応をしたかを確認するために行っていた元売ヒアリングの概要を明らかにした。
 特定の業界の特定の商品を対象にした公取委の調査そのものが特異だが、それだけガソリンの流通には独禁法上の問題が少なくないということだろう。そのフォローアップのためのヒアリングを必要としたこともまた、特異である。
 販売業界と元売との関係は規制緩和を契機に変化したとされているが、自由経済の前提である競争条件の整備がなされないまま、優越者はますますその地位を強化し、その影響を受ける中小企業の苦悩が強まっていると言っていい。事後調整に代表される緩和以前の習慣を復活せよとは決して言っていない。しかし、元売の恣意的な系列政策が、多数の販売業者の苦境を招いている。合理的かつ一定の許容範囲の中で仕切りに格差が生じることまで否定しないが、大きな系列内格差がある状況は、販売業者だけでなく元売自身にとっても、系列を掲げる自らの立場を否定するものとなるのではないか。
 公取委は仕切価格の算出方法などについて、販売業界からのヒアリングなどを通じて、動向を注視していくことを明らかにした。透明性を高める一層の努力を元売各社に対し求めたものと理解される。
 04年9月の公表からこれまでの間、原油価格はさらに高騰し、仕切価格も上昇の一途を辿った。原油コストの変動幅を仕切価格に反映させたと公表している元売だが、系列内に合理的な説明がつかない格差をつけるということは、社会に対する説明を覆すものでしかない。ガソリン価格が13年ぶりの130円台になった今、消費者の価格に対する関心は高まっている。給油所業界はその説明責任を負っているわけだが、その販売業者が販売価格のベースになる仕切価格に疑問を抱えているという姿は痛ましい。
 また、公取委は発券店値付けカード問題にも興味を示し、ガソリン流通に与える影響をについて、実態把握する考えであることも明らかにした。