2006年07月  原油コスト増が給油所直撃



 原油コスト増が給油所直撃
 
    史上最高値に跳ね上がった原油。先物で上場来高値を更新した東京ガソリン。元売経営の限界に達した原油見合いでの取り残し。割安感を喪失し、かつ枯渇に向かっている業転市場と過去最低水準にあるガソリン在庫。給油所関連油種の卸市場を取り巻く近況は、間最大の商戦である8月に、21世紀最大の値上げ波動を給油所に伝えることが確実な情勢にある。値上げの震源地の原油は、地政学的なリスクに振り回される情勢になっていることから高値持続の可能性が出ており、給油所への値上げ波動も短期収束しない見通しが強まっている。
 7月中旬に過去最高値を更新した原油相場は、依然として高値に張り付いている。原油市場ではイスラエルのレバノン侵攻による新たな地政学的なリスクが加わって、元売の原油コストは8月の大幅値上げに続いて、9月仕切りにも値上げを持ち越す可能性が出ている。為替もTTSで1ドル117~8円台の円安となっており、円建て原油コストが高めとなる状況が続いている。
 国内製品相場も上昇の一途をたどっており、特にガソリンの上昇が急で、先物、現物ともに高値更新が続いている。京浜海上現物はこの2週間で5円/リットル強上昇して125円/リットル前後まで跳ね上がった。在庫量も「シーズン最盛期を控えたこの時期としては異例」という約2年ぶりの超低水準に落ち込んでおり、現物量も「少なめと言うよりも枯渇状況で、かつ割高とあって商売にならない」と商社筋が伝えている。灯油、軽油も同期間に2.5円前後値上がりして各63円台を付けている。
 8月の元売仕切り方針は今世紀最大級の値上げを打ち出しており、強力な値上げ波動となって給油所店頭価格を向かうことが必至の情勢。「小売価格への転嫁が1日でも遅くなると、値上げ幅が大きいだけに収益へのマイナスは大きな負担となる」結果が危惧されている。