2008年04月  「暫定税率」対応で混乱する給油所



 「暫定税率」対応で混乱する給油所
 
    暫定税率の期限切れを迎えた4月1日の全国給油所市場では、ガソリンは在庫状況などから旧税額を含んだままのスタートとした給油所が全国的に多く見られたが、24時間営業店の一部は4月仕切りのコストアップ分も勘案しながら新価格を打ち出すなど、同一市場で大きな価格差が出現した。また、劣勢な集客力に耐え切れずに旧価格の給油所からも、時間を追って卸価格面での裏打ちのない実売値下がり現象が生じて、激戦地を中心に、給油所経営を根幹から揺さぶる「期限切れ被災」が拡がった。
 その後、やや落ち着きを取り戻した中旬では、主要街道沿いの激戦地でレギュラー120~123円程度の安値表示が増え、一部には120円割れも散見される一方で、新税率移行に伴う過剰反応を修正する動きも見られるなど、暫定税率問題の余波が続いた。
 旧税率在庫品の値下げ対応による損失か価格維持による減販というダメージが避けられなかったため、ユーザーの買い控え・駆け込みが一段落したところで採算販売意識は高まったものの、暫定税率復活の是非をめぐる議論が本格化していく状況下で、史上最高値を連日更新する原油高も織り込みながらゴールデンウィークに臨むというかつてない局面が石油業界の懸念を一層強めた。
 特に、中小販売業者からは「率先値下げ=消費者の味方」を強く印象づけたマスコミ報道に対する不満の声が相次ぐとともに、「いまは小売価格への注目度が非常に高く、量販店との価格差が3月末の時点と同じでも割高に見られ、減販している」などの指摘もあった。
 下旬になると原油最高値の更新に加え、暫定税率復活を見込んだユーザーの動きが活発化し始め、東京都内の幹線道路沿いでも、26~27日にかけて「来客数が若干増えている」とする給油所が見られ始め、28~29日には価格の安いセルフを中心に駆け込み給油が始まり、給油待ちのクルマが車道に並ぶ風景が見られるようになった。
 また、5月1日以降の値上げ時期については「4月は課税在庫を抱えながら即日値下げに踏み切ったので、1日からの値上げを予定している」、「4月の赤字を取り戻すためできるだけ早く値上げしたいが、周辺の看板次第」など、値上げ幅と時期は各地の状況によって異なると見られる。

月初は暫定税率の期限切れで、月末は復活前の駆け込み給油で給油所は大混雑となった