2010年5月



 

もしも「新・新仕切り」が09年度に導入されていたら…
 
 

 元売2社がこのほど打ち出した「新・新仕切りフォーミュラ」。仮にこれが2009年度に導入されていたら…。「ぜんせき」本紙推計のデータを利用して試算したところ、元売側では2社合計で1,355億円の粗利増加となり、コスト回収に舵を切ったことが明白となった。反面、販売業者側では、増加する卸コストを回収するため、ガソリンで最大リットル5円弱の転嫁が必要となり、コストの未転嫁は即、給油所販売業界の利益喪失となる。「新・新仕切り」の時代を迎え、小売市場へのコスト転嫁は、これまで以上に重要となると言えそうだ。

 データは、①本紙推計の09年度製品市況データ②石油統計速報③元売公表の年間販売量などを使用し、このほど元売2社が打ち出した「新・新仕切りフォーミュラ」の方式を、A社、B社の各仕様に当てはめて試算した。

 その結果、A社の新方式では、実に52週中の46週でガソリン、灯油、軽油、A重油のいずれかの油種で下限値適用となり、A社の販売量から元売の年度粗利を試算すると、ガソリンが約242億円、灯油64億円、軽油132億円、A重油81億円が増え、4油種合計では519億円の粗利増加になる。

 また、B社の新方式では、26週でいずれかの油種が下限値適用となり、粗利試算はガソリンが51億円、灯油6億円、軽油37億円、A重油も37億円で、4油種合計では131億円の増加となった。

 一方、ブランド料などのコスト改定に伴う白油3品の年度販売量を加味した粗利上昇分は、A社がガソリン66億円、灯油25億円、軽油45億円で、3油種計では136億円となった。同様にB社ではガソリン286億円、灯油120億円、軽油164億円となり、3油種計では570億円に達する。

 これらをすべて加算した総合計は、A社654億円、B社701億円となり、2社総合計は1,355億円になる。

 系列1給油所当たりでは、A社では年1,737万円、B社では737万円のコスト負担を課せられることになるもので、ガソリンのコスト上昇分を回収するだけでも、A社で4.7円/リットル、B社で2.4円の上乗せ転嫁が必要となる計算だ。