2010年6月


 

給油所数4万ヵ所割れ寸前
 
 

 資源エネルギー庁がまとめた2009年度末の全国登録給油所数は08年度比1,733ヵ所減の4万357ヵ所となった。減少数は過去最高を記録した08年度から一転、過去5番目となり、減少スピードはやや鈍ったが、給油所漸減はとどまっていない。事業者数も703社減の2万365社。給油所数の4万ヵ所割れ、事業者数の2万社割れが秒読み段階に入るなど、給油所業界の淘汰・廃業の流れに歯止めがかからない。
 給油所数は、94年度末の6万421ヵ所をピークに減少が続いており、09年度末までの15年間で、2万8,377ヵ所(新設は8,313ヵ所)の給油所が淘汰に追い込まれた。96年3月末の特定石油製品輸入暫定措置法の廃止や、98年4月の有人セルフサービスの解禁などを契機とした規制緩和・自由化の流れに加え、最近の省エネ化・需要減の顕在化による過当競争の激化など、業界を取り巻く経営環境の急速な悪化を浮き彫りにしている。
 事業者数も08年度比703社減の2万365社となった。減少率は3.3%で、3年連続で4%台の高い減少率を記録していた前年度までと比べ、減少スピードがやや緩んだが、漸減傾向が続いている。
 都道府県別登録給油所数によると、減少率が前年度比で最も高かったのは6.8%減となった山形で、42ヵ所減って575ヵ所に減少した。次いで、福島、福井、滋賀が6.5%減。大消費地である東名阪を中心とした大都市圏での減少率がやや緩和傾向に向かう一方で、地方部に給油所の整理・淘汰の流れが拡大していることが浮き彫りとなった。
 09年度末と全国給油所数のピークであった94年度末と比較すると、減少率が高いのは、①東京=48%減(1,302ヵ所減)②大阪=43%減(1,006ヵ所減)③福岡=42%減(859ヵ所減)④愛知=40%減(1,245ヵ所減)⑤京都=38%減(343ヵ所減)の順となった。東名阪の大都市部での減少率が際立って大きいことがわかる。
 逆に減少率が小さいのは、①沖縄=18%減(80ヵ所減)②長野=23%減(337ヵ所減)③秋田=24%減(188ヵ所減)の順。沖縄を除く46都道府県で2割以上の給油所がこの15年間に淘汰に追い込まれており、過当競争の常態化など、給油所業界を取り巻く厳しい経営環境の変化を物語っている。さらに、大都市部に比べて給油所数が相対的に少ない地方では、石油製品の安定供給に支障を来たす、給油所過疎の問題が深刻な問題に発展しつつあることも浮き彫りになった。
 事業者数では、08年度比で減少数が最も多かったのは41社減の東京(877社)。次いで愛知が36社減の814社、千葉が31社減の926社と、激戦が続く大都市地域での廃業・淘汰が目立っている。また、08年度まで唯一1,000社を超えていた茨城も29社減の981社に落ち込んだ。