2010年7月


 

セルフ給油所数が急減速
 
 

 石油情報センターが取りまとめた2009年度末の全国セルフ給油所数によると、08年度比522ヵ所増の8,296ヵ所となった。純増数はセルフ黎明期の2000年度(231ヵ所増)以来の低水準にとどまり、セルフネットワークの鈍化が鮮明になった。ただ、過当競争の激化などによって給油所数全体が減少傾向にある中で、セルフ率は2割を超え、その存在感を着実に高めており、ガソリンの需給や地域市場への影響力を増している。
 セルフは98年4月に国の規制緩和の一環で解禁されると、01年度から東名阪などガソリンの大消費地を中心に出店が一気に拡大。06年度には5,000ヵ所を突破し、既存給油所の2~3倍と言われる量販を武器に各地にそのネットワークを広げていった。フル給油所ではオペレーション的に達成が困難と言われていた“月間1,000キロリットル超”のセルフが各地で出現するようになるなど、市場での影響力を着実に増していった。
 資源エネルギー庁が先ごろまとめた09年度末の全国登録給油所数を分母としたセルフ率は08年度比2.1%上昇し20.6%となり、セルフ解禁から12年で2割を超えた。登録給油所数が1,733ヵ所減の4万357ヵ所に減少する一方で、セルフは着実にそのシェアを高めている。
 ただ、各地で散見される過当競争の拡大によって、セルフの撤退・淘汰が顕在化している。09年度の新規参入数は683ヵ所に対し、撤退数は08年度と並ぶ過去最多の161ヵ所にのぼり、直近1~3月では62ヵ所と四半期ベースでは過去最大の撤退数を記録した。累計新規参入数8,833ヵ所に対し、撤退数の累計は537ヵ所に達している。
 都道府県別で多い順に①愛知538ヵ所②埼玉448ヵ所③北海道445ヵ所④千葉410ヵ所⑤神奈川401ヵ所と、上位5県が400ヵ所超える。少ないのは①山梨53ヵ所②沖縄60ヵ所③秋田63ヵ所④高知64ヵ所⑤島根67ヵ所。
 セルフ率では高い順に①神奈川31.8%②埼玉31%③香川30%④石川29.9%⑤兵庫28.4%。22県が20%を超えた一方、山梨10.3%、秋田10.6%、新潟10.9%の3県も10%を超え、10%未満が姿を消した。セルフの販売量はフルの2~3倍と言われるだけに、市場における販売シェアは「5割を超える」といった指摘もあり、地域の需給環境や市況への影響力が着実に強まっている。
 セルフの純増数は近年鈍化しつつあるものの、09年度の純増数は①兵庫30②北海道28③埼玉27④青森26⑤長野24。相変わらず大消費地での増加が目立ってはいるが、最近の特徴として、セルフ化の主戦場が地方へとシフトが進んでいることも鮮明になっている。