2010年10月


 

エネ庁・元売ヒアリング「共通認識はブランド力」
 
 

 資源エネルギー庁石油流通課がこのほどまとめた元売ヒアリング結果によると、同一元売・同一県内における仕切り格差は全元売平均で2009年4月の7.4円から10年4月には6.1円に縮小した。また、各社とも需給調整の観点から非系列取引を行っていることを認めたが、系列玉と非系列玉との格差拡大による小売市況悪化は問題であるとして、過度な値引きはしていないと説明。7月の平均卸価格差は4.3円となった。一方で今年度に入り、一部元売がブランド料の値上げなど価格体系の変更を行ったが、系列特約店の機能強化に向けた付加価値を提供するための経費として加味しているとし、今後も持続的な経営が可能となるよう、販売網の維持・強化に取り組む方針を示した。
 石油流通課では8月26日~9月13日にかけて、元売9社の販売担当役員らにヒアリングを実施。09年6月に施行された改正独禁法後における公正・透明な競争環境の確保に向けた取引条件などの整備に重点を置き、卸価格体系や販売子会社の実態などについて聴くとともに、需要減や次世代自動車の普及などを見据えたリテール戦略や次世代給油所のあり方などについて聴取した。
 各社とも、系列販売網を通じた石油製品販売をリテール戦略の柱と位置づけ、引き続き、競争力強化とサポート機能の充実を図っていくことを強調した。一方で、厳しい経営環境に対応していくため、不採算給油所の販売子会社化や系列特約店への統合により安定供給を確保していくとした。
 特約店向け仕切り価格体系については、一部元売がブランド料の値上げなどを内容とする変更を実施。系列特約店の機能強化により安定的なサプライチェーンの構築にはブランド力の維持・向上が不可欠との認識で、安定供給・品質確保、広告宣伝、販売システムの提供など従来から提供してきた付加価値に加え、厳しい競争環境下で系列特約店の持続的な経営が可能となるよう、販売ノウハウや従業員研修など、競争力強化に向けたサポート機能の充実に取り組んでいるとした。
 また、過度なインセンティブは小売市況の混乱を招く恐れがあるため、経済合理性の範囲で実施。非系列取引については、製油所の稼働調整や輸出などにより、国内の需給バランスを調整し、非系列玉が大量に出回り市況に影響を与えることがないように努めている元売がほとんどだったが、スポットで非系列取引を行わざるを得ない元売も一部にあり、需給調整への対応に違いが浮き彫りになった。
 子会社に対しては一般特約店と同じ取引条件を適用しており、優遇は一切行っていないとした。卸格差もボリュームインセンティブの差などにより、10年7月は0.8円程度となっている。