2011年2月


 

協会・経営実態調査で業況悪化鮮明、3年ぶりに赤字企業50%越す
 
 

 全国石油協会調査統計委員会(坂東辰男委員長)が先ごろまとめた2009年度(4~3月)の石油製品販売業経営実態調査によると、営業利益ベースの赤字企業は51.4%に達し、06年度以来、3年ぶりに50%の大台を超え、SSを取り巻く経営環境が急速悪化していることが浮き彫りになった(グラフ①)。1SS運営の企業はさらに深刻で、赤字企業が55.5%とさらに多く、経営体力がぜい弱な零細企業ほど厳しい経営状況に追い込まれている。
 調査は47都道府県企業数割で9,000社を対象に実施。2,101社(回収率23.3%)から回答を得た。回答企業の内訳は、1SS企業が前年度の66.6%から70.4%に増加した一方、10SS以上運営企業が減少するなど、回答企業の構成比が変化している。このため、1企業当たり販売数量が減少しているほか、利益率低下も小規模企業の増加による企業構成比の変化が影響していると見られる。
 店頭販売単価は、原油急落を反映して、レギュラー平均は前年比18.1円下落の116.8円、軽油が23.5円下落の98.1円、灯油が14円下落の65.8円と軒並み2ケタの値下がりとなった。粗利も軽油が13.9円(0.6円上昇)に良化したものの、レギュラーが10円(0.9円低下)、灯油が11.5円(1.8円低下)に悪化した。
 営業利益ベースでの赤字企業は51.4%で、3年ぶりに50%の大台を超えた。1SS運営企業の赤字は55.5%と過半数を超え、さらに利益の低い「0円以上500万円未満」の企業(26.1%)を含めると77.5%に達し、SS業界の大勢を占める小規模零細企業の経営実態が深刻の度合いを深めた。
 総仕入れに占める系列外仕入れ比率は、レギュラーが33.7%(2.4%低下)、軽油が41.1%(1.5%低下)、灯油が47.2%(1.6%低下)で、いずれも前年度から低下した。
 セルフとフルのSS運営形態別に見ると、仕入単価差はハイオクとレギュラーが1.8円(0.8円縮小)、1.7円(0.5円縮小)と前年度比では縮小した。一方で販売単価の差はいずれも5.3円(ハイオク2.2円縮小、レギュラー2円縮小)に縮小し、セルフの低価格指向に引っ張られ、フルの収益が悪化している(グラフ②)。
 このほか、経営上の最重要課題については、粗利益減少(56%)、販売量減少(41.2%)のほか、施設の老朽化(32.8%)、油外収益減少(13.7%)、運転資金(11.4%)などが続く。特に今年度の上位にあげられたのは、地下タンク規制強化への対応不能(21.9%)となっている。消防法改正省令で漏洩防止対策が義務付けられる「概ね40~50年の経年地下タンクを保有する企業」は57.2%と過半数を超え、多額の設備投資負担が重く圧し掛かってくることから、改正省令の施行を間近に控え、経営存続への不安や危機感を強めていることが浮き彫りになった。