2011年3月


 

元売推定総粗利は10年度平均で15.5円
 
 

 元売の推定総粗利(精製・販売粗利の合計値)の改善が鮮明化してから約1年が経過する。昨年3月以降、需給調整により精製粗利が回復。さらにその後、複数の大手元売が販売関連コストやブランド料などを大幅に加算する仕切り制度改定を行ったため、精製・販売の両方で粗利が急増している。過当競争から依然、10円レベルの低い小売粗利に沈むSSが多い販売業界とは大きく明暗がついている。
 財務省が発表した2月上旬の原油CIF価格と陸上現物指標を比較すると、原油急騰に伴い1年ぶりに精製粗利は一時的に10円水準を割り込んでいるが、現行の仕切り制度では精製粗利に4円ベースの販売関連コストなどが加算される方式に変更されているため、総粗利は13円超をキープしている状態だ。2010年度における元売の総粗利の平均値は前年度比4.5円高の15.5円にまで上昇している(グラフ参照)。
 これに対して、石油販売業界では「ガソリン需要減が見込まれる中、マージン改善は精製・販売両方の課題点であるのに元売サイドだけが改善している状態。SSは熾烈な過当競争で低マージンに苦しんでおり、その元凶は元売が流す業転玉では納得できない」とする声は多い。さらに「精製元売の粗利が高水準になるに伴い、系列と業転の価格格差が広がる傾向にある」との指摘もある。