2011年6月


 

資エ庁・過疎地調査で3ヵ所以下の市町村は238ヵ所
 
 

 資源エネルギー庁石油流通課は、石油製品の安定供給に支障を来たすSS(=給油所)過疎地の要因やリスクを分析する「石油製品供給不安地域調査(以下、SS過疎地調査)」報告書を発表した。それによると、SSの分布状況は、競争激化による収益の悪化や人口減による需要の減少などを背景に、3ヵ所以下の市町村が全国で238ヵ所(2011年3月時点)に上り、“SS過疎地”が各地で顕在化していることがわかった。また、SSの撤退要因を洗い出し石油製品の安定供給に関するリスク評価分析を実施したところ、人口減少や産業衰退が著しい地域では、地域ぐるみでSS機能の分離・縮小、あるいは集約・複合化などの安定供給対策を構築し、国・自治体、石油業界、地域住民の三位一体の取り組みを提言した。
 全石連が3ヵ所以下の市町村を“SS過疎地”と定義し、08年3月時点で222市町村となっていたが、今回の調査では、238市町村となり、SSゼロも7町村に上るなど、供給不安地域が増え、“SS過疎地”問題が各地で顕在化していることが浮き彫りになった。
 一方、SS過疎地の実態をより詳しく分析するため、国の地域振興5法(過疎、山村、半島、離島、特定農山村)に該当する市町村・地域内に居住する利用者にアンケートを実施したところSS過疎地問題を「地域の問題」として捉えている市町村は約半数を占めた。
 こうしたSS過疎地の実態から石油製品の安定供給に関するリスク評価分析を行い、SS過疎地における石油製品安定供給モデル(安定供給対策)を検証した。人口減少や産業衰退が著しい農山漁村地域では、需要動向や利用ニーズを把握しながら地域におけるSSの役割や機能などについて地域ぐるみで検証し、SS機能の分離・縮小、あるいは集約・複合化などの見直しを講じることが必要と指摘した。
 SS機能の分離・縮小では、多様な石油製品の販売と自動車関連サービスを行う現在の「サービスステーション」機能を、地域の生活や産業に不可欠な石油製品の「供給スポット」と自動車関連サービスとに分離し、地域の需要に応じた供給拠点としての利便性確保を示した。
 SS機能の集約・複合化では、石油製品の販売・給油機能を地域の生活必需品の1つとして捉え、日用品販売、郵便局、ATMといった機能とともに生活複合拠点の1つの機能として位置付けることなどを示した。