2011年7月


 

10年度末給油所数43年ぶりに4万ヵ所割る 減少目立つ西日本
 
 

 資源エネルギー庁がまとめた2010年度末(2011年3月末)の全国登録給油所数と事業者数によると、給油所数は前年度比1,580ヵ所減の3万8,777ヵ所となり、1967年度以来43年ぶりに4万ヵ所の大台を割り込んだ。事業者数も671社減の1万9,694社と2万社を割り込み、給油所淘汰と事業者の廃業の流れに歯止めがかからない状況が続いている(グラフ参照)。
 給油所数の廃止数は、06年度から4年連続で2,000ヵ所を超える減少が続いていたが、10年度は1,733ヵ所減と減少スピードはやや鈍った。一方、新設は153ヵ所で前年度から半減した。
 給油所数は94年度末(6万421ヵ所)をピークに16年連続で減少、この16年でピーク時の約半数に相当する3万110ヵ所(新設は8,466ヵ所)の給油所が淘汰に追い込まれた。96年3月末の特定石油製品輸入暫定措置法(特石法)の廃止や、98年4月の有人セルフサービスの解禁などを契機とした規制緩和・自由化に加え、最近の地球温暖化問題の高まりで燃料転換・省エネ化の動きが加速し石油製品の需要減が顕在化するなど、石油販売業界を取り巻く環境変化や、給油所間の過当競争の激化による、急速な経営悪化を浮き彫りにする結果となっている。  事業者数も前年度比671社減の1万9,694社と2万社を割り込んだ。減少率は2年連続で3.3%となるなど、漸減傾向が続いている。
 都道府県別に見ると、東日本に比べ西日本での給油所減が目立っている。また、東名阪などを中心とした都市部の減少率がやや緩んできている一方、セルフ給油所の出店が増え、給油所間の競争が激しくなっている地方都市での給油所減が顕在化している。
 前年度比で給油所減少率が最も高かったのは石川(6.6%減)で、次いで大阪(6%減)となり、東日本の減少率がやや低下する一方西日本の減少率が高まった(表参照)。なお、3月末の集計であるため、3月11日の東日本大震災の影響は反映されていない。
 全国給油所数は1,580ヵ所減の3万8,777ヵ所となり、減少率は3.9%。3年連続で低下しており、淘汰のスピードはやや鈍ってきている。登録給油所数のピークだった1994年度末(6万421ヵ所)と比較すると、減少率が高いのは①東京=50.3%減(1,455ヵ所減)②大阪=46.5%減(1,086ヵ所減)③福岡=45%減(922ヵ所減)④愛知=42.5%減(1,337ヵ所減)⑤京都=41.3%減(373ヵ所減)―で、大都市圏の減少が目立つ。
 減少率が低いのは①沖縄=18.1%減(82ヵ所減)②長野=25.3%減(378ヵ所減)③秋田=25.8%減(202ヵ所減)③新潟=同(400ヵ所減)―で、この16年間で、沖縄を除く46都道府県で2割以上の給油所が淘汰された。最近の過当競争の拡大によって大都市圏での給油所淘汰が一巡し、地方都市にその流れが波及し「SS(=給油所)過疎地」が各地で深刻な問題に発展しつつある。
 また、震災による廃業・撤退の数字はほとんど数字として現れておらず、今後、東北3県を中心に、関東を含めた地域での減少が顕在化する状況となっている。
 事業者数では、前年度比で減少数が多かったのは①愛知=43社減(771社)②東京=34社減(843社)③広島=32社減(416社)④茨城=30社減(951社)、千葉=30社減(896社)―で、大都市での廃業が多くなった。